一向に進まない沖縄普天間基地問題、加速を増す円高、緊迫する対中国、対ロシア関係、解決の糸口の見えない北朝鮮問題、また国内における社会福祉事情等々、今、日本はまさに有事である。この有事に対応するためには、まずは明確な国家ビジョンが必要不可欠である。
そこでまず「信頼性のある国力の国『日本』」を掲げ、近い将来の日本国憲法改正までは、自国の防衛の要は米国を頼らざるを得ないため、日米安全保障条約を基軸とした外交政策を念頭に、中国、ロシアが一方的に「領土問題」などという尖閣諸島及び北方領土においては、毅然たる態度で臨まなくてはならない。
また、自国の防衛を考えるうえで、最大の抑止力である米国海兵隊駐在につき、普天間基地移設においては、2009年5月13日に国会承認された辺野古沖案を断固、遂行すべきであると考える。日米安全保障条約においては、米英関係には程遠く、日本が今後、米国とwin×winの関係へと進展するために、日米安全保障条約を基軸としながらも「座して死を待つ」とされる日本国憲法を改正しつつ(第9条)、国際連合安全保障理事会においては、常任理事国入りを実現させ、自国の防衛を米国海兵隊のみに委ねる体質を見直さなければならない。さらに北朝鮮における核問題、拉致問題等々の解決において我が国の選択肢としては、経済制裁を続け武力行使を可能にするよう日本国憲法を改正するか、交渉を同一ルール上で行うために国交回復を視野に入れるか、の二択のみである。北朝鮮は現在、国連加盟国192か国中161か国との国交があるが、これら国交のある国、或いは国際連合に働きかけるというのは、抜本的解決にしか結びつかないのが現状であるため、北朝鮮に対し武力行使が現実的でない以上、やはり粘り強く交渉をするほかないと考える。
つまり外交政策における日本国の使命とは、日米安全保障条約を基軸とし、日本国憲法改正における移行期間を経て、自国の防衛制度を見直す、そのうえで対米国とはwin×winの関係を築き、中国に対して媚びることなく毅然たる態度を執り、諸外国に対し日本の国家ビジョンをきちんと明示することにある。
依然低迷状況にある日本経済においては、円高、デフレーションにより日本企業の国際競争力が著しく低下し、このまま企業の海外移転などによる空洞化が進めば、日本企業の成長率はさらに低下するため、まずはこれを防ぐべく、例えば諸外国と比べ高いと言われる法人税を20%~25%台へ引き下げするなど、早急な具体策を打ち出し、実行するべきである。さらに「ものづくり大国」としての地位を築き上げてきた我が国の誇りを鑑み、新・日本ブランド市場を形成するべく、企業が自社の事業をより拡張しやすくするためにも、初期投資負担においては、税制面のバックアップやリスクマネーの安定供給、これらが可能な環境整備を早期に行い、またこれに応じて知的財産の保護強化なども組み込まなければならない。そのうえで、決して抜本的ではない、大規模な産業改革を断行するべきである。この産業改革においては、既存産業の保護だけに重点を置くのではなく、環境、資源、エネルギー開発等を組み込み、世界で資源争奪が行われているレアメタルやリチウムイオンなどを確保することで、日本の国際的地位及び国力を明示するなど、我が国が積極的な攻めの国家政策として位置付けなければならない。
また社会福祉における少子高齢化問題につき、我が国の出生率は2005年に過去最低の1.26を記録した後は、2006年1.32、2007年1.34、2008年1.37と3年連続で上昇しており、昨年度も横ばいであった。これを見る限り、最低出生率は底を打ったようにも思われるが、子育てにおける周辺整備が未だ脆弱であることに変わりはない。2006年6月21日に男女雇用機会均等法が改正されてから4年経つが、我が国が社会への女性進出を推進し、また「子どもは社会全体の宝」と位置付けるのであれば、「恒久的な子ども手当の現金支給」「待機児童ゼロ」などという耳触りの良い政策ばかり打ち出すのではなく、実現可能な具体策を掲げるべきである。例えば、子ども手当を恒久的に支給するためには、本年度で2兆2500億円、また来年度は4兆5000億円ほどの財源が必要であり、この金額は、我が国の国防費用が約5兆円であることからも、極めて非現実的である。さらに、待機児童問題においては、保育所の新設は就労意欲がある専業主婦を刺激し、従前より保育所入所希望が多くなるため、母子及び父子家庭、また介護必要者を抱える生活必需としての共働き等々、保育の需要を今一度見直したうえでの制度改革が必要である。
その他の社会保障制度改革においては、年金制度改革のマクロ経済スライド導入、介護制度改革の地域ケアの推進のための新たなサービス体系の確立等、医療制度改革の新たな高齢者医療制度を創設等々を基軸に、掲げた改革を断固推進していくべきである。



